ACTIVITY
活動内容
2025.12.30
エピソード
#共生社会の推進
【コロンビア・ピタリトの山で①】 自立と共生
コロンビア・ピタリトの山で過ごした1週間を、2回シリーズでお届けします。今回は第1回、テーマは「共生」と「自立」です。
命のサイクルを体感する「共生社会」


エバと一緒に野良仕事をしていた時のこと。ニワトリがゴキブリをパクりと食べた瞬間を見て、私が「食べてくれて助かるね」と言うと、エバは笑ってこう言いました。
「そして、僕らはそのニワトリを食べるんだよ」
その言葉に、私はハッとしました。そこにあるのは残酷さではなく、圧倒的な「事実」と「感謝」の共存です。自分たちの命もまた、何かをいただくことで繋がっているという「逃れようのない事実」を受け入れ、生かされていることに感謝する。そんな根源的な営みがそこにありました。
私たちが日頃求める「地産地消」という言葉。それは単なる物流の効率化ではなく、本来はこうした「命のサイクル」や「地域を活かす循環」への敬意が含まれているべきではないでしょうか。経済効率の先にある、真の循環型社会のあり方を改めて考えさせられました。
※写真(左)で私が持っているのは、牛の糞です。糞を細かく砕いて、土に混ぜ、野菜を育てる土づくりをしました。
「あるものを活かす」知恵と自立


エバの家には「ゴミ」という概念がありません。残飯はニワトリが食べ、山へ還る。可燃物は薪と一緒に燃やします。私が「プラスチックを燃やすとCO2が出るよ!日本なら新聞紙を使うのに」と言うと、エバは「新聞はわざわざ買わなきゃならない」と。
プラスチックが熱で溶け、石油由来の油となって薪に火をつける様子を見て、私は自分の常識が揺らぎました。また、クリスマスにローストポークを焼く道具がないとなれば、エバは昨日解体した棚の廃材を私に持ってこさせ、あっという間に焼き台にしてしまいました。
山での暮らしは、一見不自由です。でも不思議とストレスはありませんでした。最小限の恵みが手元にあるとき、人は「足りないもの」ではなく「今ここにあるもの」に目を向けられるようになります。これこそが、豊かさの本質なのだと感じました。
「ないものねだり」から「あるもの活かし」へ。高度にシステム化された現代社会で見失われがちな「生きる知恵」と「自立の精神」こそ、地域のレジリエンス(復元力)を高める鍵になると考えさせられました。
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